『にじみ絵の描き方』(1)

おうちでアート
この記事は約4分で読めます。

絵を描くことに苦手意識を持つ人や、小さい子ども、肢体不自由の障害を持つ人でも、正しい準備と手順通りにやれば、楽しく、ほぼ失敗なくかけるのがにじみ絵の特徴です。
 

それでは、いよいよ、にじみ絵を描いてみましょう。

にじみ絵とは

にじみ絵とは、透明水彩絵の具を使って水を染み込ませた画用紙に描く技法です。

シュタイナー教育の現場では必ず使われる描き方で、日本ではとしくらえみさんが著書で紹介しているほか、各地で講習会が開かれています。

とはいえ、知らない人の方が多いと思いますが、特別支援教育ではとても有効な技術だと思います。

紙が濡れているので、塗った色は紙ににじみ、じわじわ広がっていきます。

二色以上であれば、自然と混ざり合ったり、予想もつかない色調が生まれます。


偶然性と時間による変化があり、何を描くかよりどう絵が変化していくのを見て楽しむことができます。

対象

幼児~大人。 障害がある子どもから大人まで。
ただし、全く手が動かない場合は補助が必要です。

やや向いていない人
発達障害や知的障害を持つ人で、せっかちになり易い方、力のコントロールが苦手な人は”こすり絵”の方が向いています。

道具・準備

水彩画用紙 
にじみ絵専用のものもありますが、画材店で厚めの水彩画用紙を買えば大丈夫。
普通の画用紙やケント紙など、表面がツルツルしている物は向きません。

 
  太めの水彩用平筆か丸筆 安いものでよい

水入れバケツ

絵具入れ用瓶
絵具は水で溶いて使うので、瓶にいれて保存します。学校などで生徒が多い時はペットボトルで絵具を作り、冷蔵庫で保存してもいいです。

海綿 なければスポンジ 
余分な水分を吸ったり、足したりするのに使います

水がしみない画板 
なければ、テーブルにサランラップを敷きます。凸凹にならないよう注意。

透明水彩絵の具

小学校で使っている絵具は不透明水彩なので、間違えないように。

一番のおすすめはシュトックマーの透明水彩絵の具ですが、入手先が限られており、やや高価なので普通の画材店で透明水彩絵の具(やや小さいチューブ)を買ってもいいです。 
 色はしばらく赤(ヴァーミリオン)、青(ウルトラマリンブルー)、黄(レモンイエロー)の三色で十分です。

準備
バットがあれば水を入れ、画用紙を入れてしっかり濡らします。
数分漬けて、染み込むまで。バットがなければ、流しに水を貯めて濡らしましょう。

手順

画板、あるいはテーブルに濡らした画用紙を平らに置きます。
この時、空気が入ってべこべこにならないように、何度もやり直してください。

スポンジで平らにならすのもよいですが、紙をいためないよう、ソフトに。
(濡れているのですぐに紙が削れてボロボロになります)

絵具を瓶にいれ、少し濃いめになるように水で溶きます。今日は初回なので、一色でかきます。お好きな色をどうぞ。

試し書きをします。余った画用紙の切れっぱなしなどに、絵具を置いてみて、薄すぎないように、絵具と水で調整します。

画用紙の水分を調整します。水たまりのようではいけません。
かといって、乾いていたら、スポンジに水を含ませて、補給します。
余分な水分はスポンジで吸収します。決して、こすらないように。

いよいよ、筆に絵具を含ませて、紙に置いていきます。
最初の一筆はできるだけ、ゆっくりと。紙と筆が触れ合い、色が広がる瞬間を味わいましょう。

筆をおいても、すばやく塗り広げてはいけません。
できるだけゆっくりの速度で、少しずつ好きな方向に動かしていきます。

けっして、機械的に、早く面積を塗る作業になってはいけません。
筆をおいた色がどうひろがっていくか、どんなふうに色がにじむかを感じながら塗るようにこころがけましょう。

全面に同じ調子で塗って完成、ではありません。

塗らないところ、もう一度塗りたいところ、垂らしてみたりと、いろいろ差をつけてみましょう。

何度も筆を動かし、塗り重ねようとして、結局全画面が同じ調子になってしまうことは、よくありがちな失敗です。

紙も何度もこすられて、ボロボロのカスが出てしまいます。一度塗ったところは、もう筆をいれないくらいの気持ちがいいでしょう。

どんなにゆっくり描いても、早い人で5分から20分で完成します。あまりこねくり回していても、絵が汚くなるだけなので、ちょうどよいやめ時を見つけることが大切です。

子どもはその頃合いがわからないことが多いので、指導者がある程度のところでストップをかけてもよいでしょう。

描き終えたら

 まずは完成直後の絵を見てみましょう。

描き終わってからも、色は徐々に時間と共に広がり、二色以上で描くときは混ざり合って形も色も変化していきますので、観察するのもよい体験となります。完全に乾燥した時はさらに違う絵になっているのにきっと驚くでしょう。

描き終えたら、乾くまでは水平を保ちます。
決して絵を立てて見せようとしてはいけません。全て絵具が流れてしまいますから。

同じく、斜めにしても流れてしまうので、画板ごと水平に移動して乾かします。

一晩も経てば、完全に乾燥して縦にして鑑賞できるようになります。

多少、凸凹していると思うので、プレス機、あるいは重いもので押しをして、平らにします。

できれば、色画用紙などに張り付けるか、額縁に入れて飾ってください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました