おすすめの映画 ベスト10

エッセイ
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突然ですが、以前飲み会で好きな映画は何?という話題になり、それぞれベスト10を決めてこよう、という流れになりました。

そこで、改めて考えて文章にまとめたものがありましたので、ここに公開したいと思います。

10位『ベスト・キッド』リメイク版

1980年代にヒットした「カラテ・キッド」のリメイク版ですが、こちらの方が断然よかったです。

母親の転勤で中国に転校することになった小学生・ドレを、ウィル・スミスの息子、ジェイデン・スミス、カンフーの師匠役は、あのジャッキー・チェンが演じるという豪華キャスト。

カラテ・キッドのアクションがどうみてもカラテに見えなかったのに対し、こちらのカンフーは本格的(当然!)。

厳しい演技指導の成果でしょうか、はじめは痩せっぽちだったドレの体が、みるみる逞しく、技も上達していきます。

終盤のドレのカンフーの動きの美しさには、思わず見とれてしまうほど。

物語は、慣れない文化の中で周囲になじめず、いじめにあったドレがさえない中年男(実は拳法の達人)と知り合い、カンフーを習うことで成長していきます。

ラストの宿敵(いじめっこ)との対決シーンも手に汗握りますが、父のいない少年と、過去を引きずる男が心を通わせ、無言でカンフーの型を演じるシーンは、何度見ても胸が熱くなります。

男の子を持つお父さんに是非見てほしい映画です。  

9位 『グッドモーニング・ベトナム』  

ロビン・ウィリアムズが扮するのはベトナム戦争真っ只中のサイゴンに、兵士たちの士気高揚のため呼び寄せられた米軍放送の人気DJクロンナウアー。

マシンガン・トークとロックンロール満載の彼の放送は、兵士たちから大人気を得ます。

クロンナウアーは頭の固い上官とやり合いながらも現地のベトナム人の少女やその兄と親しくなりますが、彼の型破りな言動に驚いた軍上層部は放送を中止してしまい…。

『プラトーン』や『フルメタルジャケット』などベトナム戦争の悲惨さ、残酷さを正面から描いた映画は数多くありますが、この映画は戦闘から一歩引いた視点から、ベトナム戦争の愚かさと悲哀を描いた秀作です。

劇中でDJが掛けるルイ・アームストロングの名曲『what a wonderful world』がベトナムの田園風景にあまりにマッチしており、思わず涙が誘われます。

8位 『トゥルーマン・ショー』

  もし、あなたの住んでいる町が実は映画のセットで、友人や家族(伴侶も)も全て、その役を演じているだけの役者だったら……?

奇想天外な設定が面白すぎる傑作コメディです。

『マスク』で超絶な顔芸を披露したジム・キャリーが、ごく平凡な(といっても顔芸はすごい)男、トゥルーマンを演じます。

彼はいつかカリブ海に旅行したいと夢見ながらも、生まれ育った町から一歩も外に出たことのない青年。

愛する妻や親友に囲まれ、何一つ不満はないはずなのですが……

ある日、空から照明の機械が落ちてきたことから、ある疑いを持ちます。

「もしかして、この世界はすべてドラマのセットなんじゃないか」と!

……有り得ないような話ながら、もしかしたら?と思わせるストーリーや構成も見事で、最後までトゥルーマンの運命と意志に目を離せません。

家族や友人、恋人とワイワイいいながら見るのにお薦めです。  

7位 『ムトゥ:踊るマハラジャ』

世界で一番映画をたくさん製作している国がどこか、ご存知でしょうか?

答えはインド。

『スラムドッグ・ミリオネア』や『サラーム・ボンベイ』など、社会的なテーマを扱った名作もありますが、インド映画の多くは庶民的な、恋と歌と踊りと人情劇と(何故か)カンフー・アクションたっぷりの超・娯楽作品です。

この『ムトゥ』はインド映画界の大スター:ラジニカーントと大女優(本当に美人)ミーナが共演している豪華版で、渋谷で劇場公開された時は単館ロードショーながら異例のロングランとなり、日本でもインドブームの火付け役になった傑作です。 

ところで、学生時代にインドへ旅した際、カルカッタの映画館に行って驚きました。なにせ、日本の映画館のように、静かに鑑賞なんて有り得ない。

観客全員、主人公に感情移入して泣いたり笑ったり大騒ぎ。悪役と戦うときなんか、観客総立ちで、こぶしを振り上げて絶叫しています。

インドでは映画はライブなのです。

また、そんな体験ができるかも……そんな期待を胸に、私も渋谷でこの映画を見ましたが、みなさん、とってもお行儀よく見ていました(笑)

……それでも、笑いと恋、歌、意味もなく豪華絢爛なダンスが始まるこの映画に、腹がよじれるほど笑い、ほろりと泣き、最後にはスカッとして大満足。

お約束のダンスパート これがすごすぎて人生観変わりますよ!

こんな体験、やっぱりインド映画じゃないとできません。    

6位 『スティング』  

まだ小学生の頃に叔父に勧められて観ました。

最近の「予想外のラスト!」「意外などんでん返し!」系サスペンスで、評判がよかったのは『ユージュアル・サスペクツ』『ゴーンガール』でしょうか。

ちょっと古い『ゲーム』も意外なラストでなかなか良いのですが、どちらの映画も、このジャンルの本家本元である『スティング』には、あらゆる意味で敵わないなあ、と思います。

組織の金を狙ったせいで、大切な仲間を殺された若い詐欺師が、ベテラン詐欺師(ポール・ニューマン)と組んで暗黒街のボスに復讐するのが大筋ですが、詐欺師なので、『騙す』ことで仕返しをします。

絶対どこかで聞いたことのあるテーマ曲「エンターテイナー」に乗せて、洒落たテンポで、詐欺師たちの計画(スティングとは、引っ掛けるの意)は一見順調に進んでいきますが……

ラストシーンのどんでん返しの鮮やかさ、そして、爽やかさに関しては、スティングを超える映画は未だに現れません。  

5位 『風とライオン』  

ショーン・コネリーといえば長く007のジェームズ・ボンド役のイメージでしたが、歳をとってからの渋い役『レッドオクトーバーを追え』の老艦長役の方がはまっている気がします。

ここでは、モロッコの族長:ライズリを演じ、20世紀初頭を舞台に、大国アメリカやドイツの植民地政策に真っ向から立ち向かいます。

ちなみに、この話は実話を基にしており、当時のアメリカの大統領ルーズベルトが「風」であり、「ライオン」はライズリとたとえられています。

ある日、山賊のような一団が豪邸を襲い、使用人を殺し、アメリカ人の未亡人・イーデン夫人と子供たちを誘拐します。

ここら辺を見ると只の野蛮なテロリストにしか見えませんが、実はライズリは、欧米に対して弱気なモロッコに業を煮やし、この事件を国際紛争の火種にして、モロッコの独立を勝ち取ろうとしていたのでした。

行動を共にするうちに強気なイーデン夫人と頑固なライズリの間に、奇妙な絆が生まれていきます。

しかしライズリは様々な列強の思惑に翻弄され、最後には近代軍隊を相手に、部族を率いて馬に乗って無謀ともいえる突撃を仕掛けるのでした。

・・・ 歴史的事実として当然のごとくライズリたちは破れ、ルーズベルトが勝者となります。

ラストシーン。

砂漠の海に沈む夕日をバックに、馬に乗り二人だけになったライズリと親友の族長は語り合います。

映画史上最高にかっこいいラストシーン・・・だと思う

族長「……私たちは全てを賭けて戦い、そして何もかも失った・・・」

ライズリは答えます。

「・・・・すべてを賭ける戦いをしないで、人生、何が面白いのだ?」

わっはっはっはっは!

二人は高らかに笑うのです。

かっこいいっ!!私的には、かっこよいラストシーンベスト1です!

「男のロマン」という言葉がこれ以上、ふさわしいラストシーンを私は知りません。

4位 『ガンジー』

 私が中学生の時に公開された当時、映画のキャッチコピーが

『ガンジー・・・彼の勝利は世界を永久に変えた』でした。

当時から大作との評判で、友達と見に行きましたが長い映画で、派手なシーンはあまりないにもかかわらず、やはりずしりと残る映画となりました。  

若い弁護士である青年ガンジーはイギリスの植民地であったインドで人種差別の実態を目の当たりにして、問題意識に目覚め、独特の戦術で独立運動を始めます。

それは、「非暴力・不服従」という世界初の戦術でした。それまで、弱肉強食、強いものが勝つ、といった世界の歴史で当たり前だった法則が、塗り替えられる瞬間でした。

デモや抗議はする、けれどどんなにイギリス人の兵士に殴られても、やり返さない。
ただ、黙々と、次々と歩いていく……そんなインド人達に、イギリス兵士もしだいに音を上げます。

誰だって、無抵抗の人間を殴りたくないのです。

人間の良心を信じ切ることで、大英帝国を追いつめていくガンジー。

そんな運動の中には、暴動、内乱、虐殺など悲しい事件も起こりますが、それでもガンジーは非暴力主義を貫き、とうとう世界の世論を動かし、インドの独立を勝ち取っていきます。

こんな人も世の中にはいるんだなあ、すごいなあ、と素直に感動しました。
そして、インドにいつか行きたいと思ったのです。 

3位 『荒野の決闘-いとしのクレメンタイン』

ワイアット・アープとOK牧場の物語はあまりに有名で、他にも映画化されていますが、ジョン・フォード監督の本作が一番好きです。

腕利き保安官が、クラントン一家と対決するのが大筋ですが、主題歌「愛しのクレメンタイン」にも出てくるヒロイン、クレメンタインに恋するアープが爽やかです。

上品な令嬢、清楚ながら芯の強いクレメンタインは、町で飲んだくれている医者で腕利きのガンマン、ドク・ホリデイの婚約者で、ドクを追いかけてきます。

しかしドクは実は肺病を患い自分の死期を悟り、身を引いており、彼女はつれなくされてしまいます。

そんなクレメンタインに淡い思いを寄せるアープはしかし、ドクに遠慮して気持ちをはっきりと伝えられません。(この純朴さがいい)

アープと一緒に戦ったドクは悪党と刺し違えて倒れますが、町には平和が戻ります。町を去っていくクレメンタインに、アープは思い切って告白します。

で、何と言って?

『クレメンタインか……なんて素敵な名前だ!』  

別れの名シーン。こんな告白のあと、ハハッと笑って馬に乗って去るアープ。

この、あまりにも爽やかなセリフに感動した友達のA君(決して私ではありません。決して!)は、片想いの女の子に同じように告白をしましたが……

遠まわし過ぎて気づいてもらえなかったそうです……。(涙)  

2位 『モナ・リザ』  

こんなに綺麗な人なら恋しちゃうよな。

大人向けのほろ苦い、お洒落な映画です。

アンソニー・ホスキンス演じるダメな中年男が、美しい黒人娼婦に恋をする切ないラブストーリー。

ナット・キン・コールの名曲「モナ・リザ」が流れるラストシーンで、娘と手をつなぐお父さんが枯葉の並木道を歩き去っていくのが美しすぎます。    

物語はヤクザのチンピラで、身代わりに服役して刑務所を出所したものの、離婚した妻に娘に会わせろといっては叩きだされ、仕事もないジョージ。

組織に頼ると、高級コールガール:シモーヌの運転手兼ボディガードのような仕事をあてがわれます。

最初はいがみ合う二人ですが、ジョージが乱暴な客から守ったりしているうちに、心が打ちとけ、シモーヌはセンスのないジョージに服を買ってくれたりします。

しだいにシモーヌに本気で恋するジョージ。愛する女のために、ヘロイン中毒で行方不明の親友を探す役目を引き受けますが・・・

シモーヌはレズビアンで別人を愛しており、ジョージを利用しただけだったのです。

恋に破れたことを知り、海岸でシモーヌに詰め寄るジョージ。

問い詰められ言い訳するように「誰かを求めたことはないの?」 とシモーヌに聞かれ、ジョージはこう答えます。

「・・・いつだって、求めてるさ」

ファンシーなサングラスをかけているジョージの瞼はきっと涙で一杯だったんでしょう。

不器用な男の、切ない恋の結末。

だから、余計ラストシーンが身に染みるのでしょうね。  

1位 『怒りの葡萄』  

思いっきり社会派。

白黒映画です。古いです。もはや歴史的作品といっていいのですが、やはり自分の中で一位はこれかな、と思います。

高校生の時、横浜の名画座『関内アカデミー』でこれを見ました。

スタインベックの小説が原作の社会派映画です。

1930年代のアメリカ、機械化によって土地を奪われた貧しい農民がたくさんいて、仕事を求めて西へ移住していく時代。民衆の心の中に怒りの葡萄が膨らんでいった・・・

アメリカにもこんな時代があったのか、また、どうして労働者運動が始まったのか、初めて知ることばかりでした。

主人公のトムの家族はある日、トラクターの導入で土地を追われ、仕事を求めて西へ車に乗って旅をしていきます。

その途中で搾取される労働者たち、難民キャンプでのつかの間のダンス、農民のために戦う活動家との出会い、などがあり、トムは横暴な権力に対して怒りを募らせていきます。

そして、最後にトムは家族から離れ、一人活動家として戦うことを決意します。

別れの時に母親(すごく強い肝っ玉母さん)に告げる言葉が、心を揺さぶります。  

「ケイシー(活動家の牧師)が言っていた。

1人の魂は大きな魂の一部だ。その魂は万人のものだ。


だから、おれはどこにでもいるよ。

暗闇の中に、母さんが目を向ければね。

飢えた人が騒ぐときに、俺はそこにいる。

警官が誰かを殴っている時も、俺はそこにいる。

仲間が怒りで叫んでいる時も、腹をすかせたこどもが食べ物をみて、喜ぶ時も、俺はそこにいる。

誰かが、自分で育てた作物を食べ、自分で建てた家に住むときも、俺はそこにいるよ」  

こうして、トムは労働運動に身を投じる為に闇に消えますが、一家の大黒柱を失っても母さんはめげません。

「女の人生は川だよ。途中に渦や滝はあるけど、流れが止まることはないのさ」  

人間て、どこまでも強く生きられると教えてくれた映画です。

まとめ

3年ほど前ですが、とりあえずのベスト10をあげてみました。みなさんの好きな映画はなんですか?

またジャンルごとにも、年代別にもおすすめの映画はありますので、機会を見てまた紹介したいと思います。

いやあ、映画って本当にいいですね。

サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ。

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